今の子育て方法として『怒らない育児』や『肯定する育児』といった風潮も広がりつつありますよね。
あまり怒りすぎると、子供が大人になったときに影響がある!などという話も耳にしますよね。
しかし子育てをしてる以上、子供を『叱る』という経験は、どれだけ心の広いママやパパだとしてもしているはずです。
例えば、
・子供が危ないことをした時
・人や物を傷つけてしまった時
・ママやパパにとって許せないと感じるようなことをした時
など…。
この『叱る』という行為は、少なからずママやパパの心理が影響していることも多いはずです。
実際、子供を叱っても「これってちゃんと響いているのかな?」とか「ちゃんと分かってるのかな?」と思ったことはありませんか。
そこで今回は、子供を叱ることで与える影響や、伝えたいことがしっかり子供に伝わる叱り方などについて、紹介していきます!
子供を叱る時ってどんな時?
まず、あなたは、どんな時に子供を叱りますか?
これには色んな理由があると思います。
今一度、自分がどんな時に子供を叱っていることが多いのか思い出してみましょう。
私の場合、「危ないことをした時」「人(友達など)を傷つけることをした時」「言うことを聞かない時」などです。
ある程度は、「叱らないようにしよう」と心に決めていても、どうしても自分の感情や気分で叱ってしまうことも多々ありました。
できるだけ子供の心を傷つけないように気をつけてはいるものの、どうしても感情的になってしまうことが多々あったのです。
これだと子供からしたら、「何が危なくて、何が人を傷つけるのか」分かりませんよね。その度に、自分自身も反省はするのですが…。
冷静に考えられなくなるもので…。
咄嗟の叱りが増えていたことも事実です。
「何でこんなことで叱っちゃったんだろう…」とか、「何でこんな言い方しちゃったんだろう…」と後から自己嫌悪になることも多々あったのです。
今一度、叱るタイミングや叱り方、また感情的になっていないか、叱る前に一呼吸おいて叱るようにしてみましょう。
では、その叱るについて、子供にどんな影響があるのか詳しく紹介していきますので、参考にしてみてください。
子供を叱ることで与える影響は?
子供の頃から叱ってばかりいると、子供の脳の発達に影響を及ぼすと言われているのです。
どんな影響を及ぼすのか以下にまとめてみました。
- 本音を話してくれなくなる
- 人の顔色が気になる子になる
- 反抗的な態度や行動が増える
- すぐに嘘をついてしまう
- ネガティブな感情を溜め込みやすい
- 自己肯定感が低くなる
このような影響を及ぼす可能性があります。
ひとつひとつ詳しく解説していきます。
本音を話してくれなくなる
叱って育てられ子供は、「本音を話したり言い返したりしてはダメ」といった考えが強くなってしまい、誰に対しても本音を話せなくなってしまうようです。
これは自分が本音を言う度に、叱られたり怒られた子供の頃の記憶が強く、本音や反論を言うと人を怒らせると思っているからです。
本音を話しても怒られるだけだし、話さない方が良いと思い、最終的には周囲に流されるだけの大人になるケースも少なくありません。
このように大人になるにつれ「本音=怒られる、嫌われる」といった思考パターンが強くなり、本音を話さなくなるという影響です。
人の顔色が気になる子になる
親から叱られてばかりいると、「これをしたら怒られないかな?」とか「怒られないようにしよう」と、子供ながらに親の顔色を気にするようになります。
これが習慣化してしまうと危険です。
人の顔色を気にする子どもは、自分の意見を言えなくなったり、主張できなくなったりする傾向にあります。
また、悪いことをしていないのにすぐ謝ったりする傾向にもあるようです。
このように叱られない行動をとる習慣が身についてしまうと、大人になるにつれてさまざまな悪影響を及ぼしてしまうのです。
反抗的な態度や行動が増える
子供は親に叱られ続けると、自分を守るために反抗的な態度や行動が増えると言われています。
子供は周りの人間との関わりによって感情のコントロールを学んで育つので、一番身近な親がすぐに怒る家庭環境だと、親を手本にして子供も怒りっぽくなったり、短気になったり、反抗的な態度や行動も増えるそうです。
保育園や幼稚園で、友達や先生とのけんかや衝突が増えたり、暴力が出始めたりしたら、少し叱り方も注意した方が良いですね。
このように、親や家庭外の人に対して反抗的な行動が増えるのも、叱る子育てというのが背景にある可能性があるということです。
すぐに嘘をついてしまう
これも先ほどの親の顔色が気になる影響に直結しています。
親に怒られないように「すぐに嘘をついてしまう」のです。
例えば、子供に対して、
「お片付けしの?」って聞いたときに、子供は「うん!」と軽く嘘の返事をしてしまうのです。
これは、お片付けをしていなかったら怒られると子供が認識しているのです。
「〇〇していなかったら、怒られる」と認識を子供が持ってしまうと、簡単に嘘をついてしまう子に育つ影響があるのです。
自己肯定感が低くなる
親から叱られてばかりで育つと、自己肯定感が低くなると言われています。
自己肯定感というのは、4〜10歳頃の過ごし方にもっとも左右されると言われており、この時期は親や家族と過ごす時間が多いため、親が叱り続ければ自己肯定感も低くなる可能性が高くなります。
自己肯定感が低くなると、失敗を恐れて自主的に行動しにくくなります。
さらに、自分自身では自己を肯定できないため、他人からの評価を気にし過ぎたり、他人に依存してしまうという大人になってしまいます。
自己肯定感が低くなると、こうした二次被害にも影響していくのです。
以上、子供の頃から叱ってばかりいると及ぼす影響について紹介してきました。
自分が普段の生活の中で「ちょっと叱り過ぎかなぁ」と思う点があれば、少し子供の主張を聞き入れてあげたり、叱り方を変えてあげると、また違った発言が出来るようになったり、子供なりに考えて行動するようになるかもしれません。
子供にしっかり響く叱り方はあるの?
ここまで、叱ることで与える影響のお話をしてきましたが、子供にしっかり響く叱り方を身につけたいものですね。
子供も年齢や性格によって、叱られた時の反応も様々です。素直に聞き入れる子もいれば、怯えたり泣いたりする子もいます。
思いっきり反発してきたりする子供の場合、逆にこちらがムキになってしまうこともありますよね。
しかし、叱る以上はそのメッセージが子供にしっかりと伝わらなければ意味がありません。
叱ったはずなのに、同じことを何度も繰り返すというケースもあります。
我が家ではこのケースが一番多く「前に言ったよね!?」なんて神経逆撫でされて、ヒートアップしてしまうので、叱り方も強めになってしまうのですが…。
しかし、子供はある時期までは衝動で生きるものです。
その衝動が落ち着くのは、完全に個人差もあるので、「いつころ落ち着きます!」という答えはありませんが、その場合、一番必要なのは根気だと思います。
そして、次に折れない心が必要なんじゃないかなと感じたりもします。
何度同じことを繰り返しても、叱るトーンを変えない根気ですね。
子供がどんな反応をしても、「ダメな親だ」なんて思わず「自分は親なんだから」とどっしり構えられるメンタルの強さも大事です。
これは、習慣化していくしかありません。
この二つがブレてしまうと、強く叱ったり優しくなったり…悪い言い方をすれば大人の都合に子供は振り回されてしまいます。
叱るメッセージまでは子供に響かず「怖い思い」だけさせてしまうのです。
それぞれご家庭の教育方針もありますので、落ち着いて話した方がいいのか、しっかりとした語気にする方がいいのか、まずはパパとママが話し合い、しっかりとブレない叱り方をしましょう。
子供を否定する言い方をしてしまうと、もちろん子供はいじけます。
しかし、それは我々大人でも同じことなんです。
私も仕事で否定ばかりされると「反発したい気持ち」が芽生えます。
子供の同じ目線になることは無理でも、何を伝えたいのか、親としての目線で自分勝手になってはいないか、今一度しっかり見つめ直してみると、意外と答えは見つけていけるものですよ。
まとめ
今回は、子育てをしている中で子供に対して「怒りすぎかな?」と思ったことが何度もあり、夫婦でそんな話を何回もしてきたことなので、お伝えさせていただきました。
子供を叱ることで与える影響や、伝えたいことがしっかり子供に伝わる叱り方などについても紹介してきましたが、いかがでしたか?
子供を叱る時には一対一です。自分のメッセージが響くかどうかは、パパやママ次第と言っても過言ではありません。
子供は何に関しても受け身の存在です。自己主張ができるからといって、アクセルもブレーキもめちゃくちゃです(笑)。
「叱らない・怒らない育児」が謳われている現在ですが、叱らないで過ごすなんてことは無理に等しいですよね。
子供に正しいモラルを覚えてもらうためにも、間違った叱り方や感情的に怒るのは極力抑えてみましょう。
私も含め、自分の子供にしっかり伝わる叱り方を、見つけていける努力は一生続くものなのかもしれませんね。
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