2025年6月6日に全国東宝系で公開され、公開73日間で動員数740万人超、興行収入100億円超の異例の大ヒットとなっている映画「国宝」。
この映画は、吉田修一氏の同名小説を原作とした日本の演劇文化を背景に壮大な人間ドラマを描いた映画で、タイトルの「国宝」は“人間国宝”(重要無形文化財保持者)に由来し、歌舞伎の世界に身を捧げた人物の人生を描く壮大な物語となっています。
そんな異例の大ヒットとなっている映画「国宝」のロケ地が注目を集めています。
そこで本記事では、映画「国宝」で使用されているロケ地を、関西を中心に詳しく紹介していきます。
映画「国宝」ロケ地|関西編

では、早速紹介していくね♪是非、気になるところがあれば巡礼してみてね。
大阪府
▼玉手橋(たまてばし)


- 玉手橋(たまてばし)
- 住所:大阪府柏原市石川町8-9
主人公たちの青春シーンで登場する赤い吊り橋。かつて遊園地へのアクセス橋として建てられ、有形文化財にも登録されています。橋とその周辺の河川敷が印象的に映ります。
▼往生院六萬寺


- 往生院六萬寺(おうじょういんろくまんじ)
- 住所:大阪府東大阪市六万寺町1丁目22-36
映画『国宝』では、喜久雄と俊介が墓参りをする重要なシーンがこの往生院六萬寺で撮影されました。静かな墓地の佇まいが、登場人物たちの深い心情を強く浮かび上がらせています。
※聖地巡礼での訪問が増加したため、お寺側から注意喚起が出されていますので、ご注意ください。
兵庫県
▼出石永楽館


- 出石永楽館(いずしえいらくかん)
- 住所:兵庫県豊岡市出石町柳17-2
明治34年創建の現役芝居小屋で、日本最古級の演劇施設のひとつ。映画でも重要な歌舞伎劇場として登場し、内部には舞台装置や奈落、花道などを見学できるツアーも人気を博しています。撮影監督からは「最も美しい劇場」と絶賛された場所です。
滋賀県
▼びわ湖大津館(旧琵琶湖ホテル)


- びわ湖大津館(旧琵琶湖ホテル)
- 住所:滋賀県大津市柳が崎5-35
東京・歌舞伎座を設計した岡田建築事務所による建築で、その外観やロビーの雰囲気が「歌舞伎座」そのものとして登場。ロビー稽古のシーンや、外観が「日乃本座」として描かれています。
▼滋賀県立総合病院


- 滋賀県立総合病院
- 住所:滋賀県守山市守山5丁目4-30
医療機関という設定で使用されるも、ロケマップには記載。一般見学は難しいものの、撮影支援を経てロケ地のひとつに挙がっています。
和歌山県
▼道成寺


- 道成寺(どうじょうじ)
- 住所:和歌山県日高郡日高川町鐘巻1738
「京鹿子娘二人道成寺」の舞が描かれた舞台。映画公開後、聖地巡礼スポットとして多くの参拝客が訪れています。
京都府
▼先斗町歌舞練場


- 先斗町歌舞練場(ぽんとちょうかぶれんじょう)
- 住所:京都府京都市中京区橋下町130
映画『国宝』では、こちらが“大阪の浪花座”として登場し、風格ある外観やロビー・楽屋のシーンにも使用されました。
▼今宮神社


- 今宮神社
- 住所:京都府京都市北区紫野今宮町21
映画では、襲名を控えた主人公・喜久雄(吉沢亮)と花井半二郎(渡辺謙)が人力車に乗ってお練りを行う華やかなシーンの舞台として、参道が使用されました。
▼レストラン百花園


- レストラン百花園
- 住所:京都府八幡市八幡池ノ首14−1
登場人物が食事をとるシーンで使用されたロードサイドの老舗洋食店。バイクでもアクセスしやすく、リアルな雰囲気が好評です。
以上、映画「国宝」のロケ地・関西編をお届けしてきました。
気になったロケ地はありましたでしょうか。では、続いて関西以外のロケ地も紹介します。
映画「国宝」ロケ地|関西以外
岡山県
▼矢吹邸


- 矢吹邸
- 住所:岡山県岡山市中区海吉111-36
歌舞伎名門一家「花井家」の邸宅として登場。主人公たちの激しい対立や絆のシーンで使用された重厚な日本家屋です。
※ロケ地巡りをされる際は、近隣住民の方のご迷惑にならないようご配慮ください。
映画『国宝』ロケ地をシーン別で紹介!
上記で紹介したロケ地が映画『国宝』のどのシーンで出てくるのかを紹介していきます。
地域 | ロケ地 | 主なシーン |
---|---|---|
大阪府 | 玉手橋 | 青春ダンス練習場面 |
大阪府 | 往生院六萬寺 | 喜久雄と花井半二郎の墓参り |
兵庫県 | 出石永楽館 | 歌舞伎劇場として登場 |
滋賀県 | びわ湖大津館 | 劇場外観・ロビー稽古 |
滋賀県 | 守山病院 | 医療施設シーン |
和歌山県 | 道成寺 | 舞台演目エピソード |
京都府 | 先斗町歌舞練場 | 劇場シーン(外観) |
京都府 | 今宮神社 | 襲名行列 |
京都府 | レストラン百花園 | 食事シーンの舞台 |
岡山県 | 矢吹邸 | 花井家邸宅 |
上記のシーンでロケ地が出てきますので、気にしながら、映画も観てみてくださいね!
国宝映画ロケ地とは?
国宝の定義とその重要性
「国宝」とは、日本の歴史や文化を象徴する建造物や芸術品の中で、特に重要な価値を持つものを国が指定したものを指します。
寺社仏閣や古文書、絵画、工芸品など幅広く含まれ、その一つひとつが日本文化の根幹を支える存在なのです。
国宝に指定された建築や文化財は、単なる観光スポットにとどまらず、日本人の精神性や美意識を現代へ伝える役割を担っています。
そのため映画やドラマの舞台としても注目されやすく、作品を通じてその魅力を再認識するきっかけにもなっています。
映画ロケ地の選定基準
映画『国宝』のように大規模かつ時代を跨ぐ作品では、ロケ地選びが作品の完成度を大きく左右します。
ロケ地の選定基準にはいくつかの要素があります。まず、作品の時代背景や物語の舞台にふさわしい「歴史的な雰囲気」を備えていること。
例えば、京都の先斗町歌舞練場や今宮神社、滋賀のびわ湖大津館などは、当時の趣を色濃く残しており、リアリティを高める役割を果たしました。
次に「映像映えする美しさ」も重要です。赤い吊り橋の玉手橋や、出石永楽館の重厚な芝居小屋などは、観客に強烈な印象を残します。
そして最後に「観光資源としての広がり」も考慮され、作品公開後には聖地巡礼として多くのファンが訪れる場所となっています。
国宝作品を利用した映画の魅力
国宝や歴史的建造物を舞台にする映画には、他の作品にはない圧倒的な迫力があります。
実際の国宝級の建築や文化財を背景にすることで、観客は単なる物語を超えて、日本文化の深層に触れる感覚を味わえます。
映画『国宝』では、歌舞伎の舞台シーンや伝統的な参道の風景がリアルに描かれ、まるで自分自身がその場にいるかのような没入感を体感できます。
また、こうしたロケ地は私たちの好奇心を刺激し、「実際に訪れてみたい」という気持ちを生み出します。
その結果、作品が社会現象となり、文化や観光にも波及効果をもたらすのです。
まとめ
今回は、映画「国宝」のロケ地を関西を中心に厳選して10ヵ所紹介してきました。
映画『国宝』のロケ地は、京都の先斗町歌舞練場や今宮神社、滋賀のびわ湖大津館、兵庫の出石永楽館など、歴史と文化を感じられる名所が多数登場します。
物語を彩る舞台はそのまま観光スポットとしても楽しめ、映画の世界観を体験できるのが魅力です。
作品をきっかけに聖地巡礼をすれば、日本の伝統と美意識に触れられる特別な旅が広がりますので、是非訪れてみてください。